秋も深まり関東周辺の低山が紅葉のピークとなる、文化の日の飛び石連休がやってきました。
初日の木曜日に、根利にある倉見川支流の初心者向け沢登りへとお出かけしました。
ここは群馬県旧利根町だった沼田市の根利から北へと向かう栗原川林道(穴倉林道)を2kmほど進んだ標高950mくらいのところです。
根利から2つほど警告の看板がありましたが、本当に「全面通行止」のゲートが閉まっていました。
ただ、ゲートは施錠されておらず、手で開けて車両も出入りすることができます。
通行止違反を自ら公開することを憚り、お利口に往復4km少々、1時間の林道をここから歩いてスタートすることにします。
よくよく読むと歩行も禁止なるようなことが書いていそうですが、よく読まなかったのでわかりませんでした。ゲートから歩くこと30分で、目的の高場沢に架かる「しゃくなげ橋」に到着します。
橋のすぐ上流は砂防堰堤で水が溜まっているため、少し上流から入渓すべく、何も考えずに見た目の感覚だけで、橋を渡った先の広場から斜面を登って行く踏み跡を辿ります。
ただ、この左岸側の丘は、沢沿いが切り立っているため、すぐに沢に下りられるところがなく、ぐるっと回って小尾根状の斜面を下ったここで沢支度をして出発です。
帰り道で見直してみたら、右岸側にも踏み跡がついていたので、そちらが正解なのかもしれません。
出だしの高場沢は、基本こじんまりとした川原の沢ですが、ところどころでナメと釜が登場しておおむね飽きることなく歩いて行けます。
入渓してから小一時間くらい歩いたところで、右岸が岩壁となった対岸の川原にオイル缶やポリタンクが散乱する作業所跡のようなところが登場し、その先に小滝が架かっています。
そしてここから、この沢の核心部が始まります。
どうやらこの巨岩帯は左岸の踏み跡で全部巻いて行けるみたいですね。
この釜とナメは、鹿の骨が転がる右岸側の踏み跡を歩いて行きます。
流れの左側の複数個所を簡単に登ることができます。
滝のすぐ上はナメが続きます。
そのすぐ先の人工物があるところを左曲した先に、また滑滝が見えてきました。
この滝はステップ豊富な釜の右側をヘツって越えることができますが、右壁に開いている穴から何か飛び出してきそうなのと、ヘツりでスリップすると恐らく全身が水没するであろう恐怖で左岸から巻きました。巻きは簡単です。
振り子のようにナメが終わると、左岸の上部に林道が見えるようになり、間もなく1176m標点付近で林道下を流れてくる左岸枝沢が合わさります。
枝沢の先のナメの右カーブを曲がった先で、おサルの群れと遭遇しました。(逃げて行ってくれました)
左岸に並走する林道は、時折沢に接近してきて、すぐに上がれそうになります。
滑滝の上は広い河原にナメが続き、正面の岩壁で右へとUターンします。
Uターンしたところからは、この沢で最も平滑なナメが始まります。
さて、左岸枝沢出合から先もナメが少々登場しますが、その比率は低くなっていきます。(おおよそ八割以上が普通の川原となります。)
そうなってきたら沢沿いはますます荒れてくるので、遡行にこだわらなければおサルの群れの川原からその先1200m右岸枝沢出合までのどこかで早めに脱渓して、林道を引き返すのが良いと感じました。
ちなみにその後、沢はガレ沢となり、車道跡や放置配管の先で倒木に埋まって、林道の橋をくぐります。
1176m標点付近の林道からは、午後の日差しに光るナメ床が見下ろせました。
林道沿いは期待通り、というよりも期待を超える見事な紅葉が続いていました。
久しぶりに見た燃えるような黄葉と、時折見下ろせる倉見川の清流を見ながら、二時間の林道歩きがあっという間に感じられました。
2022年秋の栗原川林道の表示です。自己責任でお願いします。
今回はこの橋で遡行を終了して林道を歩いて引き返しました。
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