ページ

2022年12月28日水曜日

鳶尾山・八菅山・向山・大峰 (ハイキング)

 神奈川県にある宮ケ瀬ダムや、その下の県立あいかわ公園の見晴らしが効く場所からは、下流の半原の町の向こうに低くて小さな山並みが連なっているのが見えます。

下の写真の左上に写っている、山並みというよりは丘の連なりですが、地図では稜線のすぐ裏側を関東ふれあいの道が通っていることはわかるものの/ヤマレコなどに記録はあるものの、尾根伝いにきちんと歩ける径がついているのかどうなのかが不明で、ずっと気になっていました。

半原の町を挟んで並走する山並みにある高取山からこの丘を見下ろすとこんな感じです。
裏側にも津久井湖の方まで丘が不規則に続いているみたいですが、一番手前の中津川(宮ケ瀬ダムから流れ出る川)と接するところだけが、プチ山脈状になっています。
古戦場で有名な三増は山脈の一番右側にある富士居山の裏側あたりでしょうか。
ただ、径がついていてもいなくても、ここだけを目的に歩きに行くには小さすぎるし、展望も全くなさそうですね。

高取山の南にある仏果山に移動して視界を右側へと広げてみると、左側で木の陰になっている半原を右へと流れてきた中津川は、写真中央の田代のグランド付近で、大きく向きを変えて、相模川と合流すべく関東平野へと流れていきますが、その右岸にも小さな丘が見えます。

厚木市と愛川町の境界で、市街地に侵食されながらも取り残された鳶尾山と八菅山の丘陵です。
こちらも、歩き通すには小さすぎるのと、南半分の公園化された山頂周辺以外はスルーできないことになっているそうですね。
というわけで今回は、関東平野の際で中津川の対岸にペアで取り残された、行けそうで行けない2つの丘をつなげて歩いてみることにします。


ここは本厚木から乗るバスの終点「鳶尾団地」です。
バスを降りた場所にある「鳶尾山ハイキングコース案内板」に従い、西側にある丘を目指して歩いて行くと、すぐに同じ案内板が立つハイキングコースの入口「天覧台公園」となります。

階段を上がってハイキングコースを15分ほど登って行くと、金比羅神社の奥に立派な展望台があります。
(神社の左横からでも社の裏からでも展望台に行けます)
展望台の上からは、ほぼ360°の絶景が広がります。

大山(右)・湘南平(中央)方面

相模川対岸の座間・相模大野方面の先に、横浜(みなとみらい)や東京(スカイツリー)までが見通せました。
厚木からのバス便くらいしかないこのあたりは、都会で働くサラリーマンには不便なところですが、30分足らずでこの展望が得られる素晴らしい環境です。

海とは反対側に伸びている橋本や八王子方面の街並みの横に続く尾根を辿って、鳶尾山へと向かいます。

展望台の上からは唯一木が邪魔をしていた丹沢方面の視界は、尾根伝いに一か所開けているところがありました。

一旦少し丘を下りて工事現場の横を通り、鳶尾山へと登って行きます。

展望台から15分ほどで到着した鳶尾山は、暖かい日差しが注ぐ休憩スペースで、日本最初の三角点の表示がありました。
春は桜がたくさん咲いていそうな場所です。

高い展望台が無いので視界が広がる範囲は限定されますが、湘南方面は大島までよく見えました。

愛川町の中心部~町田方面の手前には、中津川を渡り八菅神社入口へ向かう八菅橋が間近に見えます。
次の目標となる八菅山までは近そうです。

尾根沿いの良く整備されたハイキングコースを10分ほど行くと、「やなみ峠」と表示された舗装道路に出るので、まつかげ台バス停に向かうハイキングコースとは反対の八菅山方面へと右折して下って行くと、八菅山いこいの森に突き当たります。

左折するとすぐに「あおぞら館」と駐車スペースがある道路の終点。
右折して下って行くと神社の階段で、突き当りの階段を登って行くと、アスレチックなどがあり「いこいの森」中心部となる山頂付近のお花見広場に到着します。

八菅神社はお花見広場すぐ近くの少し低いところにあります。

「八菅修験ハイキングコース」の標識をたどって登っていくと、小さな展望台があります。

展望台の上からは、愛川町中心部が見下ろせました。

さきほど居た鳶尾山と比較するとぐっと街が近くに見えます。

厚木市のものよりはずっと小型で見える角度も狭いですが、まさにマイタウンの展望台といったところです。

引き続きその先の尾根を行ってみます。

クルマが通れるくらいの道は、中津川CCの縁を通って北へと続いて行きます。

八菅修験ハイキングコースは途中で右手の中津川沿いへと降りて行き、上荻野バス停へと導く標識も高圧線鉄塔先のヘアピンカーブを曲がり下って行きますが、もっと丘の上を行くべく、ヘアピンカーブを曲がらずに直進することにします。

この一番右の道路に入ると、まだまだ尾根上に道が続いています。

が、車道をそのまま行くとゴルフ場の中となり立入禁止なので、

林道がカーブするところにある、このよくわからない施設の奥の建物のところにあるピンクテープのところを入って行きます。

その先には割とよく整備された歩道が続き、要所でピンクテープに導かれながら植林の中を下って行くと、

何と、電流柵に突き当たりました。
これはまずい。
恐らく私有地と思われるため詳しくは掲載しませんが、よく探すと電流柵は安全に出入りできるところがあります。

海底(おぞこ)集落で中津川の堤防にでて、田代の平山大橋を渡るべく、仏果山の山並みに向かって川沿いを歩きます。
 
平山大橋の上から、さきほど歩いてきた丘を振り返ります。

田代交差点付近のコンビニで補給してから、「健康づくり田代散策コース」に沿って対面のコメリ裏手の丘を登って行きます。

上野原バス停があるところで突き当たる交通量の多い通りを右に登ると見えてくる、頂上部が少し尖ったのが次なる目標の富士居山でしょうか。

首塚を過ぎた環境改善センターがあるこのあたりに登り口があるはずですが...

あった。ここですね。

平凡な登山道が、一気に山頂目指して登って行きます。

山頂からの展望はほんのちょっとだけでした。
しかしながら、これがこの山稜唯一の展望です。
(大峰までの稜線上からは所々で樹間から”ちらっと”街並みが見えるところがありますが、展望と呼ぶに値するものはありません)

あとは単調な森の中を一時間半あるいて行きます。

右側に志田方面、左へ愛川橋バス停への分岐の後にでてくる隠川への分岐が距離的には中間点となりますが、後半の向山への登りが意外と急でした。

たまに倒木はありますが、ひどいものではなく登山道の許容範囲内です。

志田峠への分岐のすぐ先がアンテナ塔の立つ向山です。

向山と大峰の間の稜線北側に清正光(朝日寺)があります。

稜線の登山道からお寺へのアクセスはありません。
ただ、径を通行していると北側にただならぬ雰囲気が立ち込めるところがあり、樹林の中に目を凝らすと石造りの宗教施設が点在しているので、そこから寺院へと下って行く径があります。
この時期の寺院の敷地は、北斜面のためかとても寒くて暗く、霜柱が立ち込めて、それが溶けた泥の中を行く感じでした。

植林の中にある大峰からは方向を変えて半原まで一気に下って行きます。

滑る落ち葉をかき分けて、麓の工務店の裏にでる橋まであっという間です。

中津川の向こうにある半原バス停へと下って行きます。

バス停の裏には、歩いてきた地味な山稜が夕日に照らされ、山腹に仏果山の影が横たわっていました。

いやー、予想通り地味だった。特に後半は、とても。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●2022年12月27日(火)
鳶尾団地バス停(11:10)→天覧台公園(11:14)
→観光展望台/日清戦没忠魂碑(11:30~40)
→鳶尾山(11:54)→八菅神社(12:30)
→展望台(12:45)→海底(13:25)
→平山大橋(13:45)→農村環境改善センター(14:10)
→富士居山(14:20)→隠川分岐(14:40)
→向山(15:00)→清正光上部(15:10)
→大峰(15:20)→半原(15:35)→半原バス停(15:55)


0 件のコメント:

コメントを投稿

ページ

Tips