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2022年4月10日日曜日

守門大岳(BCスキー)


十数年ぶりの雪量となった2021-2022年シーズンは、4月に入ってからの週末の天候も上々で、絶好の春スキーの年となりました。
2回目の週末に目指すは豪雪の山、守門岳です。

小出I.C.から国道290号線を走ること30km弱。守門岳へと分岐した道のどん詰まりにある南魚沼市二分(にぶ)の路上には守門岳を目指す人たちの長蛇の縦列駐車が続いています。

5年ほど前のGWに来たときは、閑散としていて路上駐車などする必要はなかったのですが、いつからこうなったのかと思いながら、除雪終了点まで舗装道路を500mほど歩いてスタートです。

連日の5月中旬並みの高温で締まった雪の上をツボ足で歩いて行きます。

豊富な残雪があるため、蛇行する舗装道路のショートカットも問題なく、積雪期のノーマルルートを、多くの登山者とともに進みます。

616m標点の少し下くらいの林道跡から左手を振り返ると、519m三角点がある大平の平坦な開拓地が見えます。
帰りは樹林密度が高い往路の尾根よりも、あちらから下った方が楽そうですね。

明瞭なトレースに導かれて、長峰手前から左側の小尾根に乗ると、只見方面の山々と破間川沿いの盆地が見えるようになってきました。

そして、長峰から続く尾根上の道路からは目指す守門大岳が正面に望めるようになります。
標高は右側に連なる守門岳周辺の峰々ほど高くはないものの、ひときわ目立つ姿は「大岳」という名にふさわしいです。

標高差20mほどを一旦下った保久礼避難小屋からは、しばらくの間、疎林の斜面を登って行きます。

保久礼から40分少々のところにあるもう一つの避難小屋を過ぎると、徐々に樹林が無くなり、視界が開けてきて背後に越後平野が広がります。

右(西)側には魚沼丘陵、頚城丘陵といった里山が波打つように続きます。
はるばる登って来た長峰の白くて緩やかな尾根と、その斜め左先に続く大平の平坦地が見下ろせます。

樹林がなくなってから山頂までの標高差300mほどは、麓から坊主頭の様に見えた真っ白なドームを一気に登って行きます。

山頂に立ったとたんに、東側にある只見の白い山々(正式名称は越後山脈?)が一気に目に飛び込んできました。

北側はすぐお隣の中津又岳の向こうに川内、下田の山々。

こちらは南側に連なる守門岳(青雲岳~袴腰)の峰々。

その右手には越後三山です。

それでは、登って来た越後平野・日本海に向けて滑り出しましょう。

最初は一番凹凸の少ないコウクルミ沢方向に、多くのシュプールに混じって滑り降り、すぐにトラバースして登路の尾根に戻ります。

そして、反対側(北側)、母川の谷の大斜面へと滑り降ります。


こちら側に劣らず雄大な中津又岳の斜面を正面に見ながら、谷へと一気に下る間は、周囲の景色が大きすぎて自分の大きさと動く速度の感覚が失われる時間でした。

谷底に到着してからは、振子状のスロープを、先行するトレースを追いながらちんたらと滑ります。
…重力に身を任せて回廊を進む感覚。

最初U字型だった谷は徐々に開けてきて、やがて保久礼の避難小屋の前にでます。
融雪による小穴が開いたところはいくつかあったものの、豊富な残雪で全く心配ない谷下降でした。

小屋からは、一旦少し登り返して往路を戻ります。

長峰からは、往路の谷を少し右下に見ながら、高度を節約してトラバース気味にツリーランし、谷底に下りてからはそのまま凹地を滑って、大平の平坦地にでました。
平地では200mほどスケーティングが必要ですが、(写真には写っていませんが)青い色の納屋の向こう側を回り込むと、雪に埋まった舗装道路のヘアピンカーブをショートカットでき、そのまま下って行くと小沢をスノーブリッジで渡って橋の手前で往路に合流します。

5月中旬の気温と陽気で雪質は一貫してザラメ。
遥かに望む山頂から1時間半の幸せな世界から現実に戻ります。

●2022年4月9日(土)
二分除雪終了点(7:40)→長峰(9:05)
→保久礼小屋(9:30)→キビタキ避難小屋(10:15)
→大岳(12:00)→滑走(母川;12:05~)
→保久礼小屋(12:30)→往路引き返し→二分(13:40)

●本日の反省
上部の大雪面を登りなおして、もう一本滑った方が良かったか?
うぅ~ん。微妙ですね。
確かに、母川の谷底へと下る滑走が一番快適で良かったのですが、そのまま帰ってきてみて良いと感じたところは、なんだか旅をしている様な気分を味わえたことでしょうか。
ちょっと的外れかもしれませんが、大斜面~谷底~展望の尾根~樹林~春を待つ里山といったストーリーのような展開がありました。




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