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2022年1月10日月曜日

房総ハイキング (嵯峨山・富山・伊予ヶ岳)

2022年の新年早々、関東地方に降った雪は、平地でも成人の日連休の前半まで残りました。

なので、関東でも最も温暖な房総半島でウォーキングに出かけることにします。

目的地はどのガイドブックにも書かれている千葉のハイキングの定番3か所で、それぞれの登山口から山頂を往復、または周回します。


先ずは、水仙で有名な鋸南町(富津市という話もあります)の嵯峨山から。

県道34号線(長狭街道)の小保田バス停脇にある小道を北へ1km弱ほど進むと、舗装道路が折り返しの急坂となる手前にクルマを停めることができる広場があります。
グーグルマップに「下貫沢駐車場」と書いてあるこの広場が嵯峨山への登山口となります。

広場の奥へと続く登山道に入ると、いきなり径がなくなり、ロープにつかまって降りた小沢沿いに歩くことになりますが、倒木で荒れてはいるものの、すぐに登山道らしき径が復活します。

標識は一応完備されているので、嵯峨山目指して登って行きます。

標高250m付近にあるこの標識を右折すると径は一気に急登となり、所々で細くなり岩が露出する尾根歩きとなります。

嵯峨山山頂の手前に「嵯峨山パノラマ」という標識で少し展望が開けました。
下山までの間に下界が見下ろせたのは、ここを含めて二か所だけです。

駐車場を出発してから一時間弱で山頂に到着しました。
見晴らしはありません。
そういえば、ガイドブックにも道中の標識にも、ここに来るまでの間に「水仙ピーク」なる場所があるように書いてありましたが、気づきませんでした。
もちろん、水仙はどこにも咲いていません。
あと一週間で見頃と言われている1月中旬になるのですが...

水仙を求めて山頂を過ぎ、地形図に「釜ノ台」と書かれている方へ向けて、倒木を乗り越えながら尾根を北へと進みます。

尾根の登山道(らしき踏み跡)は、ところどころ倒木に覆われながら続きますが、嵯峨山(三角点)のすぐ北にある290mの凸の少し先で、杉の倒木に覆われて進めなくなりました。

少し戻ってみると、凸の真上くらいから東側へと下っていく踏み跡を発見しました。

間違えて直進してしまった尾根を左手に見上げながら踏み跡(もしかすると登山道?)を下っていくと、すぐに林道跡となり、標識がでてきます。
向こう側にある石碑か墓石のような石の先を下っていくと廃屋が建っており、夏ミカンがたわわに実をつけた道から舗装道路に降りることができます。

車両が通った気配のない舗装道路を梨沢とは反対方向に行くと、すぐに分岐となるので、「竹岡I.C.、保田見」と指されている左上の方へと入ります。
地形図では「保田見」は背中向きの東側に書いてありますが、まあいいか。

人の暮らしの痕跡が残るものの生活の気配が感じられない釜ノ台の道を歩いて行くと、道路は徐々に立派になって行き、やがて左上に向けて木の階段がある歩道がでてきます。

荒れていて迷いやすいという看板の木段の径を登っていくと、先ほど間違えた尾根の上の径よりは荒れていない道が、往路の(急登が始まる直前の)分岐まで続いていました。

駐車した広場までは来た道を戻ります。
花は無く、展望もほとんどなく、径もあまり整備されていませんでしたが、何故か心が落ち着く山旅(というかウォーキング?)でした。
…耳をすますと、「シーン」という静けさが聞こえてきそうです。単なる耳鳴りだとは思いますが...
あと、今回の3か所の中では最も地味で映える要素は皆無。(映えが目的で行ったわけではないのですが、それにしても...)
体力的にも一番きつかったです。

●嵯峨山(2022年1月8日(土))
下貫沢駐車スペース(8:25)→登山道分岐(8:50)
→ 嵯峨山(9:30)→釜ノ台(10:00)→登山道分岐(10:25)
→下貫沢駐車スペース(10:45)


さて、次は下貫沢からクルマで20分ほど走った、県道258号線沿いの南房総市竹内にある無料の市営駐車場からスタートです。

小中学校の方へ向けて舗装道路を歩いて行きます。
ここの辺は路肩のあちこち、どこにでも水仙が咲いています。

駐車場から15分程で、立派な入口の「伏姫籠穴」に到着します。
せっかくなので、穴を見ていきましょうか。

入口から階段を3分ほど登ると、不自然に整備された櫓状のテラスの先に穴がありました。
そういえばここはその昔、観光客でそこそこ賑わっており、(記憶違いかもしれませんが)拝観料のようなものも徴収していたような気がするのですが、今は訪れる人もあまり見かけず、ひっそりと苔生すのを待っている様に感じました。

さて、富山を目指して林道を奥へとすすみます。

林道の終点からは登山道となりますが、ここもなんかちょっと荒れているなあ。

そう思いながら登って行くと、結構派手に荒れているばかりでなく、土砂崩れで通行不可の一歩手前のところもあります。
なんか変だなとは思うものの、要所には補助ロープが設置されているので、まあちょっとアトラクション的なルートなんだろうな。通行止めならロープなんか設置しないはずだし。。

樹林がなぎ倒されているのは2019年にこの地域に大停電をもたらした台風の影響なのかしら? などと思いながら稜線に到着してみると、径はロープで通せんぼされており、向こう側には「伏姫籠穴ルートは、倒木・崩落により落石・滑落の危険性があります。通行はご遠慮ください」の看板が立っているではありませんか。
いや~、書かれてある通り、倒木と崩落のルートでした。
そういえば、確か下にも同じ標識があったような気が。
「伏姫籠穴ルート」って、今歩いてきたルートのことだったんだ...
まあ、伏姫籠穴の前を通って来たんだから、普通そういうことか。しまったな。

でも、本当はどこから登ってこればいいんだろう?

稜線に出たT字路(通行止めなのでT字ではなく直線なのですが...)を左へと進みます。
すぐに消火器くらいの大きさの鐘と、傍らに立つボタンスギの大木があります。
ちなみに、鐘の名前は『愛の鐘』

さらに進むとこれまたすぐに、西の沢・吉井方面から登ってくる舗装道路が合流してきます。
ここには四阿があり、周辺の案内板もありました。

四阿からは岩井駅付近の海岸線が望めます。
ここから山頂はあとわずかです。

遊歩道の木段を登りきると、展望台が立つ山頂広場に到着です。

山頂は広場の手前右手で、お隣の伊予ヶ岳方面を望むことができます。

広場の奥にある展望台に上ります。

南側には、アンテナ塔が立つ同じ富山の南峰と、その先に房総半島の先端が続きます。

北側は...
鋸山や先ほどまでいた嵯峨山が見えていると思うのですが、どれがどこなのかはわかりません。

海岸沿いの浅間山の先に見えているのは久里浜辺りでしょうか?

富津の方に見えるあのギザギザの山は、何だろうな?

景色を堪能した後は、来た道を引き返し、そのまま南峰の方へと向かいます。

砕石場のような、レース場のような丘を見下ろして下り始める福満寺への径は、大変よく整備されていて、たくさんの人々が登ってきます。

山頂から小一時間ほどで、何の目印もない県道258号線のここに出てきました。
もう少し奥(東)へと進んだ県道のカーブの先に、福満寺と富山の入口の標柱があるみたいです。

●富山(2022年1月8日(土))
市営駐車場(11:30)→伏姫籠穴(11:50)→林道終点(12:15)
→富山(12:45)→福満寺(13:35)→市営駐車場(13:50)


さて、午後も良い時間となって来た最後は、市営駐車場からクルマで10分の場所にある平群天神社から伊予ヶ岳へと登ります。
紅梅が咲き始めた神社の境内にトイレと登山者用の駐車場があります。

最初はハイキングコースを兼ねる登山道は、よく整備されており、迷う余地はありません。
砂防ダム工事の上に聳える山頂目指して植林の中を登って行きます。

山頂が間近に迫り、展望が開けて四阿が立つところに来ると、ハイキングコースはおしまいとなり、急登一気のクサリ場となります。
クサリ場といってもほとんどがロープで、念入りに張られているため、傾斜は急なものの富山の通行ご遠慮廃道よりも安心して通れます。

クサリ場が終わると、展望の山頂に飛び出します。
東側の半島内部には、平久里川の谷と御殿山の山並みが続きます。

御殿山はまた次の機会に。

岩峰だけあって高度感のある眺めは抜群です。


こちらは反対の海(西)側の景色です。


先ほどまで居た富山が中央に鎮座しています。

登山道は、三角点のあるお隣の通称「北峰」に向けて奥へと続いているので、行ってみましょう。

一旦コルへと下り、登り返してお隣の山頂へと向かいます。

山頂の小さな広場から見る景色はお隣の山頂とあまり変わりませんが、傍らにロープが張られた急斜面があり、祠まで15mとの小さな表示があったので、ロープを伝ってそろりそろりと降りてみることにしました。

体感では30メートルくらい下った先には、落ち着いた空間が広がっていました。
大きな石祠の側面には、天保十一年と刻まれています。
尊王攘夷の風情が強くなり始めた1840年に、どういった経緯でここに祠を建てることになったのでしょうか。
南峰までなら駐車場から30分少々で着くことができ、好展望とクサリ場のアトラクションつきの便利で楽しいところでした。
これは地元の人々に親しまれる人気の山なのも納得です。


●伊予ヶ岳(2022年1月8日(土))
平群天神社駐車場(14:00)→伊予ヶ岳南峰(14:35)
→三角点・祠(14:50)~平群天神社駐車場(15:30)


思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


家に帰るべく一般道でアクアラインを目指している途中に、長狭街道の交差点で信号待ちをしていると、「大山千枚田」まで4km少々との観光用の標識が目に入りました。
ここにあるとは知らなかった。せっかくの機会なので、寄り道してみることにします。

日没直前に現地の駐車スペースに到着すると、次々とクルマがやってきます。
どこからか知らないけれど、タクシーで来る人達もいるぞ。
なんと、日没からのライトアップイベントをお目当てにやってくるみたいです。

周囲が薄暗くなり始めるころから、棚田の畦道に置いてあるLED照明が点灯され、時間経過とともに徐々に色を変えていきます。
このライトアップイベント。秋からはじまり、なんと1月10日(あさって)で終了だったそうです。
正月の大雪がきっかけとなり、偶然見ることができました。

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