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2017年11月12日日曜日

セドノ沢左俣・源次郎沢右俣 (沢登り)

11月の声とともにめっきり冷え込んだ三連休。ヒルの活動も収まった頃かと、半年ぶりに地元丹沢に戻ってきました。
ただ、連休二日目からは気温が10月中旬並みに上昇するとの予報なので、本当に被害にあわないか...


交番の建つ秦野の「戸沢入口」交差点から、山岳スポーツセンターの前を通過して戸川林道を終点まで進みます。
戸沢山荘前にある駐車場にクルマを停めて、森林組合の協力金ポストに¥300を入れてスタート。
夏季駐在所の前を天神尾根方面に進みます。


天神尾根への登り口と、ロープが張られた書策新道入口を左手に分けると、すぐに水無川本谷の最奥堰堤に着きます。


昔はこの堰堤の左端を這い登ったのですが、今は真新しいクサリが張ってある巻き道が完備しています。


クサリを登り、その先も本谷右岸に続く以前よりははるかに明瞭となった踏み跡をたどり、難なく本谷F1に到着。
ここで沢仕度をします。


F1は右岸の鎖のついているとことを登ります。


落ち口からは次のF2が目の前に見えますが、


今日は右俣のセドノ沢へ入ります。


すぐにセドノ沢のF1。
流れの左脇を行きます。(たぶん右や、右岸の巻きも行けると思います)


続けてF2。
一番濡れにくそうな流れのすぐ右を登りますが、本日初のシャワーを浴びました。


すぐ上は二股で、親切な看板はここまでとなります。


左俣に入ります。


間もなく、大滝以前で唯一登るF3に到着。
チムニー登りを楽しめます。


あとの滝はすぐ脇を小さく巻いていきます。


標高840mで右岸から涸れ沢が入ると、連続する滝が見えてきます。


チョックストーンっぽい3mを登ると、


10mと言われる大滝(F5)があります。
ぱっと見6~7mくらいにしか見えませんが、下から見えない上部も傾斜が続くみたいです。
右上に1か所ボルトが見えますが、中段のバンドからそこまでが手掛かりに乏しそうで、不安なので、巻くことにします。


巻きは、一旦先ほどの840m右岸涸れ沢まで戻り、少しの間これを登った後にセドノ沢との間にある尾根に取りつきます。
尾根がこんな感じで岩盤状となると、右側に行く薄い踏み跡が見えてきますので、スリップに注意しながらトラバース気味に進み、、、


大滝の数十メートル上にある枝沢との出合に向けて降りてきます。


ちょっと引き返して大滝の落ち口まで行ってみましたが、支点らしきものは見当たらず、下から見えたハーケンは結構下の方にありました。


遡行を続けます。
先ほどの枝沢の出合いにある滝は、さっきの巻き道からパス。


その次は横の緩いところを簡単に越えると、谷は明るく開けてきます。


上の方に見えるのは970m三俣の滝でしょうか。


間もなく三俣に到着です。
右俣はほとんど涸れています。


一番水量が豊富な真ん中は3mくらいの滝から始まります。
傾斜が緩く、どこでも登れますが、細かい岩が脆く、ポロポロ崩れるので注意。


その上は10mの立派な滝。
右側の細流付近から取りつき、濡れるのがいやになったところで、右上の階段状に向かいます。(最初から右の階段状を小さく巻くと楽ちんそうです)


すぐ下の滝とちがい、ホールドは意外としっかりしており安心感があります。


この滝の落ち口のすぐ上に書策新道が通っていました。


ただ、ここから上は崩壊が進んでいるみたいで、道が不明瞭です。


50mほど上流が二俣となっており、左沢には5mの滝がかかっていました。


これが白竜の滝?
さて、セドノ沢の遡行はここで終了し、一旦書策新道を下ることにします。


ここから下の書策新道は、廃道とはいえ径型が明瞭に残る快適なものでした。
すぐに先ほどの三俣の左俣上流を渡ります。


途中2、3か所こんなところもありますが、、、


総じて日当たりと眺めがよく、ハイキング気分で下ります。


途中で本谷を渡ります。


単独行の男性が本谷を登って行きました。


すぐ先でロープが張ってある崩れた箇所を渡ると、本谷の滝群が木立の間から見下ろせます。





やがて道は植林の中を折り返しながら下り、3時間くらい前に通過したロープが張ってあるところまで降りてきました。
すぐ脇にある源次郎沢の最上堰堤から、今度は源次郎沢を遡行します。


堰堤上の川原はすぐに狭くなり、早速F1がでてきます。


F1は通過自体は簡単ですが、釜に入って濡れたくない場合は、左岸の枯木が邪魔します。


その上で左岸から枝沢が入ると、F2の下に到着です。


一番上がF2.


写真で見ると、なんか砂防ダムみたいです。
壁が低い左端から越えます。


続いてすぐにF3。
ここはかつて、もっと高い位置にあった大岩の右上から滝が落ち、それを巻くために大岩の上を歩いて行った記憶がありますが、滝はなくなり、大岩も登れないくらい傾斜が急になっていました。

ちなみに、当時ここにはF番号がついておらず、2010年以前に出版されたガイドブックでも滝としてカウントされていません。
恐らく2012年くらいから、遭対協の表示がF3として設置されたと思われ、それ以来上部のフォールナンバーが1つづつ多くなった模様ですので、以降の記載は現地の遭対協の表示に従うことにします。


右岸の壁と大岩の間を登って、見下ろします。


滝?の上はこんな感じ。


続いてF4.
左上の白い板をひっくり返してみると「F4」と書いてありました。
片方のワイヤーが取れてしまっているので、直そうとしますが、なかなかうまくいきませんでした。
すぐまた取れて元に戻ってしまうかも。。。


正面にガレ沢を見ながら右に曲がると、


F5があります。


左側のリッジを快適に登ることができます。


登ると上から飛沫が落ちてきます。


F5の上は川原が広がる二俣です。
F6が見える左俣へ。


三段と言われていますが、越えるのに問題となるのは最上段で、流れの両脇は順層のホールドが少なく、少々ヌメっています。


昔はフォールナンバー表示板の上部にピンが連打されており、多少ハング気味ではありますが、安全かつ快適に登れた記憶がありますが、今はヤブとブッシュに覆われており、支点らしきものも見当たりません。



というわけで、右岸を巻いて落ち口を目指しますが、この巻きが、登り始めは普通なのですが、表示板の上を斜上しながら落ち口を目指すあたりが、いつズリ落ちるともわからない泥とザレで、非常に厳しかったです。
かつては登山道とは言わないまでも、立派な踏み跡だった様に感じたのですが、記憶違いでしょうか。


F6の上で急速に水が少なくなっていきます。


F7、F8は、かつての滝の残骸なのでしょうか、今は目印のみとなっています。



F9は階段状の右壁を。


そのすぐ上にあるここは何故かフォールナンバーが付いていませんが、F9と同じ場所にあるからでしょうか。
チムニー登りができます。


上の方の滝上に先行者が見えました。


近付くとチョックストーンが特徴のF10。
最後の大きな滝です。


右岸を簡単に巻けますが、右壁を登ることにします。
左側にもシュリンゲが連打されていますが、こちらはやめた方が良いというウワサが多いので見送り。


随所に非常にしかりしたホールド、スタンスがあり、クライミングとしては5.9前後?
正対ムーブで快適に登れますが、見た目が垂直なので高度感抜群なのと、フェルトソールが乾いて、特に出だしのスメア部がツルツル滑り怖い。。。



F10から上は岩だらけの沢をひたすら登りますが、難度が問題となるところはありません。



沢底を進みにくくなったところで左の笹斜面を適当に上がり、植林を抜けたら花立山荘の前に出ました。
三連休の大倉尾根は大賑わいで、お昼時でも下から登ってくる人もたくさんいます。




良い天気ですが、西の方の雲行きが若干怪しくなりかけています。
また土曜日の雨が降るのか?


一旦大倉尾根を下り、No.33の標識から天神尾根を下って戸沢に戻りました。



戸沢山荘前は駐車もまばらで、大倉尾根の喧騒がウソの様。


●本日の反省
①中途半端な高巻きで怖い目にあった(源次郎沢右俣F6)。
 もっと徹底して安全なところを巻こう。
②せっかく巻き道がある滝は、きちんと確保して登ろう。(源次郎沢右俣F10)
 次回はちゃんとしたロープとアッセンダ―を持っていってセルフビレイとろう。


クルマは泥だらけになったが、アプローチの利便性を生かして1日で2本の遡行ができて良かった。
セドノ沢は初めて入ったが、変化に富んでおり大変良かった。書策新道から先は知らないが。
源次郎沢は8年ぶりに訪れたが、記憶が薄れたためか随分と印象が異なった。

道中で沢を登る人を二人見かけたが、9月の水根沢以来だった。
やはり首都圏は人が多い。
でも、大倉尾根の混雑と比較すると、無人に等しい静かな旅が満喫できた。

ヒルは見かけなかったし、被害もなかった。


2017年11月4日(土)
戸沢(7:30)→水無川本谷(F1)・セドノ沢遡行(8:15~)
→セドノ沢左俣遡行(8:30~)→F5大滝(8:50~9:10)
→書策新道下山開始(9:40)→源次郎沢最終堰堤
→源次郎沢遡行(10:35)→二俣(11:30)→右俣
→F10CS滝(12:30~13:05)→花立山荘(13:40)→大倉尾根
→茅場ノ平:1120m→天神尾根→戸沢山荘(15:00)



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