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2017年5月1日月曜日

葛葉川本谷 (沢登り)

ついにはじまったゴールデンウイーク。
昭和の日が土曜日の前半戦は、強い日差しが照り付ける週末となりました。

夏に備えて、初心者が最初に行くとされている沢登りコースにでかけます。
本当は、あまり遠出をする気分にもならず近場で安く上げたいんだよね。

小田急線秦野駅の2番バス乗り場で渋沢駅北口行きのバスに乗ると、15分ほどで「菩提」につきます。
ここから三ノ塔の山裾にある「葛葉の泉」に向けて歩き出します。

福祉施設の向こうに見える三ノ塔


銘木の表示がしてあった銀杏の木。
(まだ4月だけど)五月晴れの下、犬の散歩をする人と近所のお宮へお参りする人がのんびり。


舗装された道路を50分ほど登って到着した葛葉の泉で準備し、入渓します。

3人組の登山者がやってきて、同様の沢支度をはじめます。
気になることがあったので、質問してみることにします。

こんちわ~。
あの~、すいません。ここってよく来られますかぁ?

一番年長の人が。。
「あぁ、ヒル? やばいんじゃないかな。
なんかね。気温が10℃くらいから活動はじめるってはなしもあるよ」

ええっ。ヒルなんて、一言も言ってないのに何でわかったんですかぁ?

「だって、ここでその恰好していたら、知りたいことってそれしかないじゃん。
最近はねえ。下の住宅地にもちょくちょく出現するらしいよ。
たぶん、散歩に連れてくる犬に張り付いたのを持ち帰ってるんじゃないかな」

ひょえっ。
おれも家にお持ち帰りしちゃったらいやだなぁ。

「ああ、だからさっさと登ってさっさと降りるのがいいと思うよ。気を付けてね」

よし、じゃあさっさと登ることにしましょう。

入渓してすぐはしょぼい流れですが、5分と経たないうちに小滝が連続してきます。
全て流れの中か、すぐ脇を登ることができます。



この直瀑だけが唯一の例外で、直登には滝修行が必要なので、パスします。
まだまだ寒いしね。


左側の方の流れの中を快適に行けます。(右の流れはたぶんノーハンドで登れます)


メインの流れの左脇をシャワークライムします。


これも中に切り込むと。。。


右の側壁が階段になっていて、流れのすぐ右のリッジを登ります。


適度に深くなった谷を振り返ります。
水量が多い沢ではないのですが、適度にシャワー状の水滴が、夏になれば快適なのでしょう。
こわくて夏には来れませんが。。。


どの滝も緩いところを選べば簡単に巻けますが、あえて中を行きます。


右の細い水流の中を。


だんだん同じ滝を何度も登っているような錯覚に陥ります。

ここも右端の細い水流の中を登りましたが、1つ前の滝とそっくりの感触です。



そうこうしているうちに、前半のメインにしてこの沢の最難「板立ノ滝」がでてきました。


水流のすぐ左の乾いているところを直登します。
写真でみるとハング気味にも見えますが、実際は垂直より緩い傾斜です。
少し間隔が広いものの、要所にしっかりとしたホールドがあり、下にマットが敷いてあるジムの中にあったとすると6級くらいのグレードがつくのでしょうか。


登ったラインを上から見下ろすとこんな感じです。


ちゃんとしたビレイの支点もついていました。


板立の滝から10分ほどで表丹沢林道の橋が見えてきます。


橋の下をくぐってどんどん行きます。


直登するのもだんだん飽きてくるくらい滝が続きます。




このチョックストーンを直に越えようとしなければ脇を緩く越えて行けます。


チョックストーン滝の上は小さなⅤ字谷。


そこを過ぎるとゴーロが現れ、ようやく冗長になってきますが、その先の二股っぽい地形の左側に大きな滝が見えてきました。


後半のメイン富士形ノ滝です。
実物はガイド本などで見るよりも傾斜が急なように感じます。


近寄ってみると二段になっています。


先ずは下の段。
中央のクラックと右側の(左上に斜上する)クラックを強引につかんでクリア。


問題は上の段です。
凸凹が多いのは水流左側ですが、出だしが逆層なのと、若干ヌメっているのとで取り付けません。
右の細かいホールドからスタートしますが、すぐに持つところがなくなってしまい、行き詰ります。

水流の左側にキャラメル状の大きなスタンスがあるので、あそこに立ちたいな。
えいっ。と左足を伸ばすと、何とか届いたのですが、体操選手の様な股裂き状態で、力が入らず、壁と流れのど真ん中で、大の字に状態でセミになりかけます。
何とかしがみついて、左上へ、へっぴり腰でクリア。


ふぅ~。 開脚ムーブなんてどのネットにも書いてなかったけど、みんなどうやって登ってるんだろう。


富士形ノ滝を超えると、源頭の詰めの雰囲気となります。


すぐの二股の左俣にあるこの滝を越え、


黒くヌメった最後の2段滝をテキトーに越えて


少し先のこの小さな二股を右に入るとすぐに脱渓点の目印があります。


左側の枝沢の壁を左から超えたところに支尾根への取りつき口があります。


尾根の傾斜は急ですが、踏み跡は新潟県の登山道よりもしっかり明瞭です。


最初に取りついた支沢を右手に見下ろしながら登って行くと10分ほどで植林となり、


そこから一息で三ノ塔尾根の登山道に到着です。
丸太階段の立派な道が牛首まで続きますが、さっき下をくぐった表丹沢林道からこんなに登ったっけ?と不思議に思うくらい、急傾斜をどんどん下ります。


表丹沢林道とクロスする牛首からは、舗装された萩山林道を下って大倉に到着です。


良く晴れたゴールデンウイーク。
バス停へ向かう吊り橋の上から見下ろす戸川林道は路上駐車がぎっしりです。
もしや....


大倉のバス停も人がぎっしりでした。


みんな取る行動は一緒なのね。
でも、この重装備の人たちはどこからやって来たのかしら?
朝バス停下りてからの5時間半で10人くらいしか見てないんだけど。。。


2017年4月30日(日)
葛葉ノ泉(10:00)→葛葉川本谷遡行→板立ノ滝(10:50)
→表丹沢林道(11:20)→富士形ノ滝(11:50)→遡行終了(12:45)
→三ノ塔尾根(13:00)→大倉(14:30)


●本日の反省
 なし。
 ・葛葉川は楽しい沢だった。
  神奈川県では最初の沢登りがここだったという人が多いと聞いたことがあるが、うらやましいですね。
 ・ヒルの被害にあわなくてよかった。
  足周りに虫よけを執拗に噴霧しまくったのが良かったのか、単に居なかっただけなのかは不明。

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