ページ

2022年10月23日日曜日

乾徳山 (ハイキング;大平より往復)

 湿度が高く山々ではぐずついた天気が多かった2022年の夏ですが、10月も半ばを過ぎてからは空気が乾燥する日がでてきました。

紅葉本番にはほんの少し早いですが、首都圏ド定番の乾徳山にハイキングに行ってきました。

ここは山梨県山梨市、国道140号線の三富駐在所の近く(国道からの入口に乾徳山との表示あり)から、マイカーで林道を登り続けてたどり着いた、標高1300m付近にある大平高原(旧大平牧場)です。
牧場の建物の左側に25台ほど乗用車が駐車できる有料(¥800/日)の駐車場にクルマを停めてスタートです。

ソーラー発電所に業務変更した牧場跡地の中の舗装道路を登ります。

舗装道路を5分少々登ると、右側に乾徳山登山口の表示があるので、ススキの斜面を登って行くと、登山道は古い作業道路を何回か横切るうちにその道路が登山道となります。

下の方に出発した牧場、じゃなくてメガソーラーが見下ろせる頃に、徳和からの登山道に合流します。
合流場所はちょうど道満尾根という尾根上で、以降所々に岩が転がる尾根を登って行きます。

道満尾根を標高150mほど登ると、尾根は平坦となり、ところどころで左手の富士山と右手の奥秩父主脈の山々がちらちら見えるようになってきます。

平坦になった尾根を500mほど歩いて行くと、突如視界がぱっと開けて、広いススキ野原に出ました。

この広い空間が「扇平」で、峡西へと続く甲府盆地と周囲の山々が一望できます。

国師ヶ原からの登山道が合わさる付近の扇平の中央部にある大岩「月見岩」の上から周囲を眺めてみます。

こちらは大菩薩方面。

山頂目指してススキ(正確には荻)の登山道を登って行きます。

扇平を出ると登山道は、時折巨石が転がる森の中を結構なペースで登って行きます。

扇平から標高差100m少々登って、補助のクサリがあらわれ始めるところから、この山最大のアトラクションが始まります。
先ずは髭剃岩。

細い割れ目は人がちょうど一人入って進んでいくことができますが、向こう側の出口はスパッと切れ落ちています。
なので、このちょうどよい隙間をチムニー登りで登って、岩の上に出てみることにします。
両側の岩壁にある凸部には、登ったであろう人の靴の泥の跡などもついており、迷うことなく登って行けます。
但し、クライミング未経験者の方は、以降の山頂までの岩場も含めて無理は禁物です。

這い上った岩上には、絶景が広がっていました。

下の方を見下ろすと、まさに宙に浮いているみたいです。

先ほどまでいた扇平や出発したメガソーラーが足下に見下ろせます。

絶景をしばし眺めて一休み。
登るのは比較的簡単だった髭剃岩ですが、どこから降りるかで迷います。

下の写真は登山道を登って髭剃岩を上から見下ろしたものですが、岩の中央部の少し白味かかったところが、恐らく裂け目以外から上り下りした人の足跡だと思います。
岩の斜面を降りるときはスリップに注意しましょう。
自信が無ければ裂け目を引き返せばよいと思います。(そっちの方がコワいか...)
ちょうど上の写真を撮影したところから一旦ハシゴを降りると、次はクサリが二本設置された「カミナリ岩」です。

カミナリ岩は下から撮影し忘れたので、上からの画像です。

カミナリ岩の先で、森の中にある巨岩は「胎内」との表示がありました。
写真に写っていないのですが、上から覆いかぶさる岩の先の空間が向こう側に通じています。
登山道は岩を潜らずに、大岩の右側を巻いて行きます。

そして、最後の頂上直下は有名な「鳳岩」です。
振り返ると、山頂とほぼ同じ景色が広がります。

これは鳳岩の途中から振り返った風景です。

真ん中くらいからは傾斜が緩くなり、ホールドも豊富でクサリに頼らなくとも登っていけるくらいになります。

岩を登り終えたところがちょうど山頂で、360°の展望が広がっていました。

さて、下山は山頂の向こう側から西の斜面を下る迂回新道を行くことにします。
山頂の岩稜を越えると、まだ少し岩の道が続きます。

小さなハシゴを降りた付近から振り返る山頂です。

この少し先で黒金山への径から分かれて左へと下って行きますが、分岐の標識にガレ場ありと書かれていました。

迂回新道は、お告げとおりガレが続く足下が不安定な急降下から始まります。

下るにつれて、徐々に傾斜が緩くなり、針葉樹を中心とした湿っぽい森へと変わって行きます。
国師ヶ原まで展望はありません。
途中でバテてきて、結構ゆっくり歩いたのですが、追い越していく人も稀で、あまり歩かれていないような印象を受けました。

周囲が平坦な広葉樹の森になると、高原ヒュッテ(避難小屋)の前に出ます。

この辺りも昔は牧場だったのでしょうか。
広々としてとても気持ち良いところでした。

避難小屋をまっすぐ通過すると、すぐに扇平から徳和への径と交差する十字路となりますので、道満尾根・大平方面へと直進します。

最初は登り坂ですが、徐々に緩やかに下りながら往路の道満尾根の登山道に合流します。

ソーラーパネルの中を駐車場へと戻ります。

●本日の反省:
・下山に迂回新道を使用するよりも、往路を引き返した方が精神的に楽かも。
今回の計画は「新・分県登山ガイド 山梨県の山」(長澤洋著・山と渓谷社)2006年版を参考にしましたが、帰ってきてWEBサイトを見てみると、ほとんどが扇平からのピストンで書かれていました。
・大平からの入山はらくちん(たぶん)。
標高1300mの大平高原は、標高820m付近の徳和よりも500m近く高いところにあり、お年寄りにとってこの差はとても大きいが、WEBサイトもガイドブックも、ほぼ全てが徳和起点で統一されているのは何故だろう?
混んでいたらどうしようと心配した大平の駐車場も半分近く空いていたし...

●2022年10月22日(土)
大平(9:00)→道満尾根(9:35)
→扇平(10:30)→髭剃岩(11:10)
→乾徳山(11:45)→迂回新道分岐(12:10)
→国師ヶ原(14:10)道満尾根(14:45)
→大平(15:30)



0 件のコメント:

コメントを投稿

ページ

Tips