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2025年10月11日土曜日

むさし野ウォーキング (府中郷土の森~武蔵府中熊野神社~谷保天満宮~根川緑道)


西武多摩川線の終点、是政駅の改札を出てまっすぐ競艇通りを行くと、すぐに多摩川を是政橋で渡ってくる府中街道に突き当たるので、右側にある地下歩道を二回くぐると、是政交番前の変則交差点の向こう側から二ヶ村緑道がはじまります。

かつてこの地に張り巡らされていた用水と小河川の跡地に作られた緑道は、風情を少しだけ残しながら南武線・武蔵野貨物線をくぐって続いて行きます。

道の要所に設置された郷土の森への標識に従い迷わず進んでいくと、郷土の森公園に入り、交通遊園と体育館の間を通り抜けると、ふるさと通りというバス通りの向こう側に郷土の森博物館がありました。
¥300の入場料を払ったゲートのすぐ先は、児童の社会科見学用としては並外れて立派な博物館本館。

本館と道路を挟んだ移築・復元建物群を含めた有料ゾーン全体が博物館となっているみたいです。

一番手前は昭和初期の地元の小学校。

隣に並んでいる旧田中家住宅は甲州街道の府中宿を代表する商家だったそうです。

田中家の向かいは蔵造りの店舗。

役場や郵便局、農家も並んでいました。

谷戸の農村の風景が再現されています。

多摩川に近い南半分は水遊びの池や梅林が広がっていました。
20数年ぶりに来ましたが、ますます整備されており、良い季節に来るとここだけで一日が終わってしまいそうです。

郷土の森を出たところにあるこの看板を参考に西府方面に歩いてみることにします。

先ずは目の前にある新田川緑道を行きます。

あれれ、いつのまにか緑道の名前が変わってますね。
それに、道路ではなく畑の中を指してます。

下河原緑道は府中市中央部を南北に走る通勤通学用の自転車道で、畑の向こう側で新田川緑道とクロスしていました。

引き続き新田川緑道を行くと、池の畔を過ぎて中央高速が寄ってきます。

ママチャリが猛スピードで通り抜ける京王線の地下道の先は、新田川分梅公園となっており、公園の向こう側に合戦場の板碑がありました。
新田義貞が鎌倉幕府を破った場所とのことですが、地形も交通も変わってしまった今は、ここからどうやって鎌倉に行けばよいのかが想像できません。
とりあえず多摩川を関戸橋で渡るとしたら...津久井湖の方に行ってしまわないか?

緑道は中央道をくぐって西府に向かいますが、その関戸橋からやってくる都道18号線が渡れません。
対岸の焼き肉屋を見送って一旦北上し、ライオンズマンションをくぐるトンネルの手前を左折します。

そこには別の小川が流れており、シニア団体が撮影するカッパの土下座像から市川緑道という名前となって西へと続いていますが、ここでちょっと寄り道。
歩道橋を登って西府駅の反対側を、「上円下方墳」に導かれていきます。

駅から10分ほどの甲州街道向こう側に鳥居発見。
社殿の裏側が上円下方墳でした。
駅からの案内や鳥居の横の立派な資料館など、小さな古墳周辺の整備にかなり気合が入ってますね。
ちなみに、7世紀にできたこの古墳は、千年後に移転してきた何の関係もない神社が山車の車庫を拡張しようとして裏の丘を切り崩した平成2年に発見され、今はちゃっかり府中を代表する文化財になっています。

さて、元の道に戻るべく、線路を渡り反対側に下り、川沿いを行きます。

この道は雨水幹線緑道という名前がついていますが、緑道というよりも宅地と小河川の緩衝地で、

国立府中I.C.のランプウェイを螺旋階段で越えます。
螺旋階段の上の道路は横断できず、近くの信号をぐるっと迂回。

その先も宅地や農地の裏に続いて行き...

???

二俣に分かれるここを右上に登ると、上は梅林でした。

梅林を抜けると狛犬と鳥居に続く道にでました。
両者の位置から推測すると、神社は...

鳥居と反対側の階段を下ったところにありました。
谷保天満宮の重要文化財、木造狛犬と顔文が公開されるのは日曜祝日のみとのことでした。

こちらは市の文化財の神楽殿。
かと思ったら、文化財は棟札だけなんだって。

社殿の裏に建つ厳島神社も棟札だけが文化財。
社殿前の池に流れ込む水は、

裏側の常盤の清水というところから湧いていました。

その常盤の清水から湧く水は社務所の横を流れていき、天神橋という赤い欄干の橋で別の川に注いでいます。

その川に並行する流れを遡って行くと、水道局の浄水所があり、その先の道路を渡った先に城山公園との表示がありました。

城山公園は、中央高速から見えるヤクルトの円柱形の建物に隣接している公園で、東京都環境局の雑木林のみち(No.8 矢川・青柳コース)の途中にあり(というか、谷保駅を起点として天満宮からここまでの道もそのコースです。)、古民家や湧水があります。

そして、雑木林のみちはヤクルトの敷地の裏をすすんで、南養寺の方へ回り込んでいきますが、

面倒くさいのでショートカット。
くにたち郷土文化館というこれといった見どころの無い集会所を過ぎて中央高速沿いの矢川分水沿いに出ました。

高速道路沿いに立つ保育園の手前のビニールハウスの裏で流れ込む小川には「矢川おんだし」という名前がついているそうですが、そうとは知らずに通り過ぎ、保育園前の都道20号線の脇のママ下湧水の標識から都道の下をくぐって、おんだしの源流の一つである湧水に行きました。

湧き水の先にも水が湧きそうな窪地が続いていますが、今日は既に同じような場所を散々見てきたので、湧水上の崖線を登り、おんだしのもう一つの水源である矢川沿いを行ってみることにします。

第六小学校内を流れる矢川の源流は、いこいの広場という公園内を過ぎて宅地の先の南武線沿いから流れ出してきていました。

そして、源流の森の奥には新奥多摩街道の延伸を長年妨害し続けてきた大湿地帯が、みのわ通りまで続いていました。

みのわ通りが多摩川に突き当たるところには、現役の農業用水、府中用水の始点となる水門があります。
ここの水は、さきほどの矢川緑地から流れ出す矢川などを合わせて、今日一日歩いてきたルートと着きつ離れず流れながら、歩き出した是政まで流れていくことになります。

さて、ここから上流は珍しく川沿いを歩ける道がなく、上流の貝殻橋までは宅地の中を行きます。

貝殻橋を渡った多摩川の堤防からは遠く大山が望め、多摩川と並行して流れる根川の間は競技場・球技場が続きます。

春には桜が咲き乱れる根川は、この時期枯れており、涸れ川の横を歩いて行きます。

緑道は日野橋の通りと新奥多摩街道の下を通過していき...

旧甲州街道の小さな橋を抜けると、モノレールの柴崎体育館を過ぎて、根川緑道という名前となり、水辺に続いて行きます。

そして噴水となったところで消失。

そのすぐ先で、もともとは今の根川の場所に流れていた残堀川の側道となります。
右の壁面は青柳崖線。

中央線の橋の手前から右に登って、そろそろ帰路に着くことにします。
坂の上は普済寺。

肉眼ではよく見えた大山。

こちらも肉眼でははっきり見えたが、写真にはあまり写らない大岳。

よく利用する中央高速や甲州街道、新青梅街道をただ走っているだけではわからない、古の風景が見えてきたように感じられた18kmの旅でした。
中央線は乾いた台地の上を走り続けていたんだな。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●2025年10月10日(金)
是政駅(11:55)→二ヶ村緑道
→府中郷土の森(12:20~13:15)
→新田川緑道→分倍河原合戦場碑(13:43)
→西府駅(14:00)→武蔵府中熊野神社(14:10)
→雨水第二幹線緑道(14:25)
→谷保天満宮(14:45)→城山公園(15:05)
→くにたち郷土文化館(15:20)
→ママ下湧水公園(15:35)→矢川緑地(15:50)
→府中用水取水門(16:05)→貝殻橋(16:10)
→柴崎体育館駅(16:25)→根川緑道
→根川噴水(16:30)→普済寺(16:40)
→立川駅(17:00)



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